扉
手術到達法の選択
佐藤 修
1
1札幌医科大学脳神経外科
pp.297-298
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200959
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1957年8月,KurzeがHouse(耳鼻科医)と共に,内耳道内の聴神経鞘腫をmicrosurgeryで初めて摘出してからもう21年が経過した.また,わが国で,脳神経外科医によるmicrosurgeryが行なわれるようになって,今年は10年目を迎える,この間に,microsurgeryを利用した新しい手術方法,手術到達法がいろいろ開発され,脳神経外科の手術の進歩の面で果してきたmicrosurgeryの重要性は今さらあらためて述べる必要もないであろう.
しかし反面,microsurgeryが普及して,いろいろの手術到達法が開発されたために,若い脳神経外科医にとって,手術到達法を選択するに当たり,いささかの迷いを抱くことがあるのではないかという懸念もある.春を迎え,これから自分が術者として十分腕を振えることに張切っている若い脳神経外科医に,手術到達法の選択という点で,若輩ながら,助言を述べたい.
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