扉
どうプレゼンテーションするか?
吉村 紳一
1
1兵庫医科大学脳神経外科学講座
pp.995-996
発行日 2014年11月10日
Published Date 2014/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436200022
- 有料閲覧
- 文献概要
「どうプレゼンテーション(以下,プレゼン)するか?」これは極めて重要なことである.私もこれまで多くの学会発表や講演を行ってきたが,「非常によかった」「わかりやすかった」とおほめの言葉をいただくこともあれば,まったく質問が出なかったり,「ちょっと難しかった」という感想を聞いて,がっくりと肩を落とすこともある.また日々の診療においてもプレゼン力はとても重要だと思っている.このため毎朝のカンファレンスや学会発表,論文作成では特に熱を入れて指導しているのだが,「内容さえよければプレゼンの方法はどうでもよいと教えられました」という人もいる.これはある意味当たっているのだが,人生の中で本当に興味をひく面白い発表などそう多くはない.それに,自分が興味深いと考えていることを他者にうまく伝えることさえ実は容易ではない.そこで,ここでは私が普段からプレゼンについて感じていることを,若手の先生方の参考となるよう述べてみたいと思う.
よいプレゼンはどれもわかりやすい.しかし,そのような発表を行うには一定の準備が必要である.ただ,短時間の症例呈示であっても,英語の原著論文の執筆であっても,手順はそれほど変わらない.以下,私が考える基本的な準備について述べてみたい.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.