Japanese
English
連載 脊椎脊髄手術に必要な基本的知識
(12)脊髄外傷の急性期治療とその管理
Required Knowledge for Spinal Surgeon (12) Treatment of Spinal Injury in Acute Stage
鈴木 晋介
1
Shinsuke SUZUKI
1
1国立病院機構仙台医療センター脳神経外科
1Department of Neurosurgery, Sendai Medical Center
キーワード:
acute spinal cord injury
,
acute stage
,
management
Keyword:
acute spinal cord injury
,
acute stage
,
management
pp.777-793
発行日 2014年8月10日
Published Date 2014/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436102310
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Ⅰ.はじめに
脊髄外傷(損傷)は,脳神経外科医にとってポピュラーな疾患ではないかもしれない.整形外科との境界領域であり,本邦では歴史的に先人である整形外科が主にマネジメントしている病院が多いようである.一方で,北米では脳神経外科医が急性期に手術するようになり,よい結果を報告している.脊髄外傷は若い世代と高齢者に二峰性ピークを有し発症する傾向があり21,23,25,26,30),いずれの年代に発症したとしても,重篤な機能障害を来し大きな社会問題となる.脊髄外傷は重篤な障害が遺残する点で,本人や家族の悲劇はもちろん,介護者,社会への影響も多大で経済的損失も計りしれない.だからこそ,彼らの残された機能を十分に発揮させ,社会復帰に導くように援助することが脊髄外傷を治療する者の責任であると痛感している.さらにそれが社会貢献につながると考えている.本稿では,脊髄外傷の急性期治療とその管理の要点について述べたい.
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