扉
新臨床研修医にのぞむこと
林 隆士
1
Takashi HAYASHI
1
1聖マリア病院脳神経外科
pp.1043-1044
発行日 2005年11月1日
Published Date 2005/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436100141
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新臨床研修の制度化がなされて早くも1年半を経過した.彼らの背後には今後特に,2年の義務年限を終え,3年目からの自力で行う診療生活が目前に迫っているのである.事実,このところ公的機関や民間会社が主催する「後期研修医プログラム」の参加病院による合同説明会がなされ,熱心に研修医が聞き入っている姿が印象的である.
さて,新臨床研修医制定には概ね3点が狙いとされている.それは,医師としての人格を涵養すること,プライマリ・ケアへの理解を高め,患者を全人的に診ることのできる基本的な診療能力を修得すること,そして施設側への注文としてのアルバイトをせずに研修に専念できる環境を整備すること,である.これらの目的は,豊かな心で診療に励み,質の高い医療を提供できる医師すなわち良医を1人でも多く育てようということであろう.
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