Japanese
English
特集 脳のシンポジウム
主題:加齢と脳
脳の発達と小児神経学
Development of the brain in relation to child neurology
福山 幸夫
1
Yukio Fukuyama
1
1東京女子医科大学小児科
1Department of Pediatrics,Tokyo Women's Medical College
pp.627-633
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906432
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.序
発達途上にあり,その意味で変動に富み,恒常性に乏しい小児を主対象とする小児科学は,ある疾患本来の病像なり経過なりの認識だけでなく,その個体の発達という要素を同時に考慮に入れることを常に忘れない。
とくに脳は,乳幼児期に劇的ともいえる目ざましい発達を逐げるので,その脳を取扱かう小児神経学では,発達,あるいは加齢aging(老化とは逆の方向の変化の意味において)の因子が,きわめて重要なテーマとなつている。この意味で,加齢の問題は小児神経学の主要テーマの一つではあるが,あまりに問題が大きすぎるきらいがあるので,小児神経学領域での加齢の問題の一部に触れるだけにとどめたい。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.