特集 保健・医療と公的責任
第9回社会医学研究会・主題報告と総括討議
あいさつ
丸山 博
1
1阪大・衛生学
pp.439
発行日 1968年11月15日
Published Date 1968/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401203765
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第9回社会医学研究会(1968年度)は京都府下長岡町・光明寺で7月13,14,15日に開かれた。もし特別な変わりかたがあったとすれば,会期を2泊3日にしたこと。それでも初日などは,夜12時まで総合討議が白熱化のまま続いた。こんなことは,これまでもないことだし,これからもあるまい。まさに破天荒のことであった。第2に,要望課題を従来のように,標語的にかかけず,主題討議のための2つの論文,"住民の保健と地方行政--特に保健所の役割とその限界"(東田敏夫・関西医大)と"心身障害者と医療"(小池清廉・びわこ学園)を直接書き下ろしてもらって,これを昭和43年3月に全会員に発送し,これをよんでから,参加要望演題に応募してもらったこと。もちろん一般演題は従前通りである。第3には,主題に関する特別講演を2つ,地方自治・地方財政の立場から宮本憲一氏(大阪市大)社会福祉の立場から小倉襄二氏(同志社大)にしてもらったこと。第4に参加者170余名中,北は青森,南は九州,四国,中国,関東からの新顔が多かったこと,特に学生,保健婦などの新人がめだったこと,などであろう。
今年の社会医学研究会は第9回であるが,誕生の昔にさかのぼると,いまから13年にもなる1955年(昭和30)の第14回日本医学会総会(京都)のとき,"全国公衆衛生懇話会"がその胎動だといえよう。
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