Japanese
English
特集 脳のシンポジウム
主題:姿勢と姿勢異常
姿勢—整形外科的立場から
Posture: from orthopedic point of view
津山 直一
1
Naoichi Tsuyama
1
1東京大学医学部整形外科
1Department of Orthopedics, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.534-539
発行日 1967年10月25日
Published Date 1967/10/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431906417
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I.姿勢の発達
人類の直立姿勢は直立人特有のものであつて類人猿では図1にみられるように腰椎前彎はあるが人間より少なく頸椎前彎は存在しないので頸椎から胸椎にかけて単弓性の後彎を形づくつている。人類では腰椎前轡が強くなり,頸椎の前彎を生じ脊柱を骨盤の上に直立させるとともに頭蓋を正しく真直に保つている。このような脊柱の彎曲の発達は乳幼児の姿勢の発達過程に応じてもみられ,這い這いする時期,お坐りの時期には腰椎前彎,頸椎前彎はなく単弓性の後彎であるがお坐りを始めるとしだいに頸椎前彎が発達し,起立を始めると更に腰椎前彎が発達して成人の脊椎彎曲に近づくのが見られる(図2)。
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