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I.はじめに
核磁気共鳴(NMR)現象がBloch1),Purcell2)らにより1946年に発見されて以来,NMRは主に分光学として有機化合物の構造決定に利用されてきた。1970年代になりLauterbur3),Damadian4)によりNMR情報の画像化と癌の緩和時間の延長という報告がなされたのを機会に,NMR画像技術はすでに普及していたX線CT技術の蓄積を背景に飛躍的な発展を遂げ今日にいたっている。しかしNMRの歴史から多くの人々が期待したほどには現状の核磁気共鳴断層撮影装置(NMR-CT)では化学的情報は得られず,形態情報がやはり中心となっているのは否定できない。現在のNMR-CTの対象核種は水素原子核(プロトン)であり,わずかに23Na,31P,19Fなどのイメージングが試みられているにすぎない5〜7)。したがって現在のところ,プロトンNMR画像で何がわかるかということを検討するのが妥当である。
NMR-CTの各種疾患に対する有効性はいろいろ報告されているがX線CT画像と異なりNMR-CT画像はかなり複雑である。NMR画像は本質的にはプロトン密度,T1およびT2緩和時間という3次元の情報の2次元分布図と考えられる。組織のプロトンの存在状態により撮像条件をかえると画像の濃淡は著しく変化する。
Characteristics of magnetic resonance images and relaxation times of various tissues were demonstrated and edematous lesions were compared to other pathological tissues.
Thirty-two sequential echoes were acquired by using Carr-Purcell-Meiboom-Gill pulse sequence with the TE of 12 msec, and four images were reconstructed which contained coadded eight echoes each. Magnetic resonance imaging have been performed in a 0.14 T resistive type magnet (Type BNT 1000 J, BRUKER ANALYTISCHEMESSTECHNIK) at a radio frequency of 6 MHz.
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