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I.はじめに
非痙攣性てんかん重延状態(non-convulsive epilepticstatus)は広義のpetit mal status(absence status,Spikewave stuporなど)とpsychomotor status(temporaltobe status)を指すものと理解される。
一般に,痙攣性重積(convulsive status)については古くから知られ,その対応については,繰り返し論じられてきた。最近においてもCelesia(1976)7),Delgado-Escueta & Bajorek(1982)8)らは,現代における治療法を踏まえたうえでの優れたまとめを発表している。これらの綜説を見るまでもなく,てんかん重延状態については,的確な状態診断や処置が必要であることは論をまたない。しかし,"非痙攣性重延"については,なお一般に十分な理解が得られていないと言えば過言であろうか。これはその状態診断の実際的方法論に困難性がもともと存在することと,用語についての混乱があり,このような背景からも事柄はより複雑である。そして,非痙箪性重延については,即決的処置の必要性よりも,その病態についての分類や,神経生理学的関心のほうにより多くの興味が持たれてきたように思われる,本稿では,もう一方の精神運動発作重延のまとめと問題,そして小発作重延類縁状態との関係,鑑別などに主眼を置いて論を進めたい。
In this paper, the non-convulsive status epilepticus was reviewed mainly with a focus to "petit mal status" and "temporal lobe status".
"Petit mal status" as described from the items as follows: (1) historical background, (2) clinicalcharacteristics in case reports as "petit mal status", (3) electroencephalographic (EEG) features, (4) a case report, and (5) cases with no ordinary seizure history.
It was emphasized that the status must be referred by taking into account three standpoints: a clinical entity, EEG features, and state diagnosis (descriptive terms).
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