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はじめに
培養下における神経細胞についての研究報告は,組織培養の創始者とされているHarrison9)以来,数多く出されてきたが,なかでも末梢知覚神経節の代表的存在である脊髄神経節の神経細胞について,もっとも詳しく調べられている。とくにMurrayら13,19,20)はニワトリ胚脊髄神経節の組織片培養により,培養下において初めて髄鞘形成に成功するとともに,脊髄神経節細胞の培養日数に伴なう形態変化と,その培養条件について詳細な報告を行なっている。さらにCrain3)はMurrayらと同じ培養材料を用い,微小電極を細胞内に刺入することによって,培養された神経細胞からの活動電位の誘導に成功した。
いっぽう,Nakai14)はニワトリ胚脊髄神経節の分離培養に成功し,培養初期における神経細胞の形態と動態について詳細な報告を行なった。この分離培養された単離脊髄神経節細胞からの細胞内電位の誘導結果はScottら24)によって初めて報告された。続いてVaronとRaiborn30),Okun15),Peacockら18)などによって,分離培養された単離脊髄神経節細胞についての形態学的ならびに電気生理学的研究報告が,あいついで出された。
Abstract
In cultures of partially dissociated dorsal rootganglion (DRG) and stato-acoustic ganglion (S-AG) cells from chick embryos, their morphological changes under the phase contrast microscope and electrophysiological responses using intracellular microelectrodes were simultaneously observed to examine the correlation between cell structure and function as well as the differences between these two sensory ganglion cells during develop-ment in vitro.
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