Japanese
English
特集 神経系の機能形態学
GFA,S−100,MBPによる免疫組織化学的グリア染色
Immunohistochemical staining of glial cells with the antibodies against GFA, S-100 and MBP proteins
御子柴 克彦
1
,
高松 研
1
,
塚田 裕三
1
Katsuhiko Mikoshiba
1
,
Ken Takamatsu
1
,
Yasuzo Tsukada
1
1慶応義塾大学医学部生理学教室
1Department of Physiology, Keio University School of Medicine
pp.651-662
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431905301
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
近年神経組織の蛋白の研究は急速な進歩を遂げ,数多くの神経組織に特異な蛋白が見出されてきて,その物理化学的性質も次第に明らかとなってきた。いっぽう免疫組織学の発展は目覚ましく,本特集号の別章で紹介されているように,数多くの特異的で感度のよい方法が考案されてきた。すなわち従来生化学のレベルでしか論じることができなかった脳特異蛋白は免疫組織化学の助けを得て,その局在を明確にすることができるようになった。そのためこれら蛋白の研究は飛躍的に進み脳内における機能的役割も論じられるようになった。
また病理学の分野においては,神経系の各種腫瘍は従来の形態学的検索によりその分類や起源が判断されていたが,これら脳特異蛋白の抗体を用いることにより,より的確な診断をも行ないうるようになった。
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.