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はじめに
Parkinson病に対しcarbidopa・levodopa合剤(C・L合剤)が本邦で試用され始めてからすでに7年近い歳月が経過した。この間に従来のlevodopa単剤(L単剤)による治療にくらべてこの合剤による治療効果がかなりすぐれていることは二重盲検法を含む多くの報告2,7,8,10,12,14,15,17)で認められ,1980年2月より発売されて一般に広く使用しうるようになった。Parkinson病は緩徐ながら慢性進行性の経過をたどる疾患であり,levodopa療法も脳内で不足したドパミンの補充療法で原因療法ではないために長期にわたる内服が必要なことはいうまでもない。C・L合剤とL単剤の有用性を比較したこれまでの報告は比較的短期間の治療についての比較で,3年以上の長期治療例について検討された報告はいまだなされていない。
われわれはC・L合剤の発売メーカーである日本メルク万有株式会社と三共株式会社の協力を得て,この合剤が発売されるまで試用されていた本邦の27施設で,本合剤による治療が3年以上継続して行なわれた症例について調査し,その結果をまとめてみた。
Employing a total of 252 patients of Parkinson's disease who have completed a study period of 3 years or more by means of the administration of a carbidopa-levodopa combined preparation at 27 institutions throughout Japan, a retrospective comparison in terms of efficacy and safety was made between the therapy using the carbidopa-levodopa combined preparation and the therapy using levodopa alone.
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