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はじめに
「脳のシンポジウム」が植木幸明教授のお世話で新潟市で開かれたおり「パラニューロン」がテーマの一つに選ばれた。今や世界的に注目されつつあるパラニューロン概念の提唱者である藤田恒夫教授が地元新潟大学に奉職されているから,うべなるかなと思われる。私がこの会に参加することになった事情はこうである。本誌第23巻第4号(1979)にパラニューロンの特集がのった。そのおり私の書いた拙文「ホルモンと伝達物質の連続性」がたまたま藤田教授の目にふれ,その中で述べた「ニューロン概念の変革」について出てきて話すようにとのことであった。神経内分泌学の立場からとはいえ,いささか勝手なことを書いたと反省していた矢先のことで,どうしようかと迷ったが,この伝統あるシンポジウムに出ていろいろと啓発される絶好の機会と思い直し参加することにした。しかし,日が迫るにつれ気が重くなり,当日は勝手に「視床下部下垂体副腎皮質系の階層支配の特性」というテーマで話した。心の一隅では,この系の中心ともいうべき下垂体は幸いパラニューロンの1員であるから,この話は「システムのなかのパラニューロン」とすればまんざら無関係ではなかろうと考えた。さらにパラニューロンの概念については藤田教授ご自身から広汎なお話があり,パラニューロンの生理学については菅野教授から詳細なお話があったわけで,形態と機能は出揃ったことになる。
Abstract
The hypothalamo-pituitary-adrenocortical axis in the rat was decomposed in vivo into a subsystem consisting of the pituitary and adrenal glands. This was done by interrupting the portal vessels through electrocoagulation. By applying various amounts of exogenous CRF and ACTH to the subsystem, circadian variation in the sensitivity of pituitary and adrenal levels was examined. It was found that sensitivity to CRF of the pituitary as well as to ACTH of the adrenal in the after-noon was about twice larger than in the morning.
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