特集 神経学における最近の研究
<臨床>
Plasma cell dyscrasiaを伴うneuropathy
西谷 裕
1
1国立宇多野病院
pp.819-820
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904946
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1968年,われわれ1)は全身の著明な色素沈着,ポリニユーロパチーを前景にして,浮腫,剛毛,糖尿病,無月経,血清M蛋白陽性などの多彩な症状を合併し,腹腔内の孤在性形質細胞腫摘出後,一過性にM蛋白が消失するとともに諸症状の寛解した一症例を経験した。この症例は1年後再発して腹腔内の孤在性形質細胞腫を再摘出したが,著明なポリニューロパチー,色素沈着,浮腫,脱水症が進行して発症後7年で死亡した。
その後,類似の症例が相ついで報告され,本邦での報告は50例を越えており,外国からの症例報告とあいまつて,これが一つの症候群と呼んでよいほどにidenticalな臨床像,経過をとることが認められるようになった2)(以下,本症候群と略す)。
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