Japanese
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特集 日米合同セミナー—学習と行動の神経生理学的基礎
ネコのパラ睡眠と扁桃核の脳波—予備的報告
Para-Sleep and EEG of the Amygdala: Preliminary Report
二木 宏明
1
,
津田 和子
2
,
呉 京一
2
,
時実 利彦
1
Hiroaki Niki
1
,
Kazuko Tsuda
2
,
Chin-rih Wu
2
,
Toshihiko Tokizane
1
1京都大学霊長類研究所
2東大医学部脳研
1Primate Research Institute, Kyoto University, School of Medicine
2Brain Research Institute, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.115-118
発行日 1971年6月30日
Published Date 1971/6/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904694
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緒言
近年いわゆるパラ睡眠に関して多くの研究がなされてきたのであるが,パラ睡眠時の扁桃核脳波に関しては殆んど研究がなされていないのが現状である。従つて本研究においてはネコの扁桃核脳波パタンの分析が試みられた。
本研究の主目的はパラ睡眠除去(部分的除去)の扁桃核脳波に及ぼす効果を検討することである。パラ睡眠除去後の行動面の諸変化と扁桃核損傷後の行動面の諸変化とが,きわめてよく類似していることは周知の通りである。たとえば,過食症(hyperphagia)や性行動の亢進(hypersexuality)が,パラ睡眠除去によつても扁桃核損傷によつても生ずるのである。
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