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特集 中毒性脳障害—第4回脳のシンポジウムより
B・有機水銀中毒と脳障害
後天性水俣病の後遺症—発病後平均41/2年と77/12年における症状とその変動
Sequelae of Organic Mercury Poisoning Symptoms and its Change in an Average of the 41/2 years and the 77/12 years after onset
立津 政順
1
,
村山 英一
1
,
原田 正純
1
,
宮川 太平
1
S. Tatetsu
1
,
E. Murayama
1
,
M. Harada
1
,
T. Miyakawa
1
1熊本大学医学部神経精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, School of Med., Kumamoto Univ.
pp.76-83
発行日 1969年4月25日
Published Date 1969/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904582
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I.まえおき
水俣地区に集団発生した有機水銀中毒者のうち,発病が生後1年以内のものを先天性(もしくは胎児性)水俣病,それより後すなわち15/6年−72年のものを後天性水俣病と呼んで大別されている。前者についてはすでに詳しい報告が出ているので1,2,7)ので,ここでは省略することにする。
以下の論述は,後天性水俣病患者について,精神医学的ならびに神経学的両面から総合的に病像を明らかにし,症度の規準を決め,症状・症度の経過と社会復帰状況を追い,さらに症状と傷害神経部位との関係を臨床的および病理学的に追究することを目的としている。
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