Japanese
English
特集 いたみ
筋のいたみ
Mechanism of Skeletal Muscle Pain
石田 肇
1
Hazime Ishida
1
1日本医科大学整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Nihon Medical College
pp.101-111
発行日 1967年3月25日
Published Date 1967/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904392
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I.緒言
運動器のいたみのなかでも,筋のいたみはactive motor apparatusとして,その性質,発痛機構,拡がり,分布様式,持続時間などにおいて特殊な位置を占め,また支持組織の骨関節,靱帯,関節包などと密接な関係を示している。文献的考察を加えても,歴史的なLewisの阻血下筋収縮時の疼痛物質,すなわちfactor-Pの研究,Lewis,Kellgren,Feinsteinらの骨格筋,体性深部組織に由来する放散痛,連関痛の研究,あるいはBonica,TravellらのTrigger mechanismの解明Lange, F.,Lange, M. らによる筋硬結Myogelose,あるいは結合織炎の研究,あるいはInman. Saunderらの末梢受容器の研究など枚挙に遑がない。
一般にいたみを生理学的,解剖学的な観点より解析するとき,その受容器,伝導路,中枢および表出系の検討がなされねばならないし,また実験的には,いたみとこれより生じたいたみ反応との区別,あるいは苦悩(suffering)といたみとの区別などもなされねばならない。
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