特集 第7回神経病理学会
一般演題〔1〕〜〔102〕抄録・討論
〔1〕〜〔6〕電子顕微鏡,組織培養,組織化学
〔1〕視核における諸種酸化酵素の活性,他
米沢 猛
1
,
小笠原 暹
2
,
秋浜 雄司
2
,
平野 喬
2
1京府医大病理
2弘前大神経精神
pp.758-762
発行日 1966年12月25日
Published Date 1966/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431904372
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ネコの視床部の諸核における酸化酵素活性を知るため,コハク酸脱水索酵素,乳酸脱水索酵素DPNH-Diaphoraseなど,10種の脱水素酵素について,Nitro-BT法で,pH7.0〜7.2の条件下において,30〜45分間作用させ,その反応を観察した。
その結果,正中中心核では,N. medialis dorsalisなど他の諸核に比し,明らかに酵素活性が低いことがわかつた。また,視床核内の細胞質では,還元グルタチオン,ソルビタール脱水素酵素を除いた他の脱水素酵素が,かなりの酵索活性を示し,神経細胞突起内にも活性があり,細胞核は活性を示さなかつたこと,パラフィン包埋では,氷結切片としたものより活性が低下することおよびコハク酸脱水素酵素は,材料をホルマリン固定すると,成績が陰性となることが確認された。
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