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特集 三叉神経系
三叉神経入力による顎・舌・顔面筋反射
Reflexes of jaw, tongue and facial muscles evoked by trigeminal inputs
中村 嘉男
1
Yoshio NAKAMURA
1
1東京医科歯科大学歯学部顎口腔総合研究施設生理学部門
1Section of Physiology, Institute of Stomatognathic Science, School of Dentistry, Tokyo Medical and Dental University
pp.1054-1067
発行日 1974年12月10日
Published Date 1974/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903683
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はじめに
三叉神経は,顔面,顎,口腔領域からの感覚受容に関与する求心系と,咀嚼筋を支配する運動系とから成っている。三叉神経求心路の刺激は,三叉神経運動核,顔面神経運動核,迷走神経背側核,副神経核,舌下神経運動核などの脳神経運動核を介する反射を誘発し(Green et al.1957),また逆に三叉神経運動核では,三叉神経求心路のみならず,迷走神経(Chase et al.1970 a,b),舌下神経(Nakamura et al.1970)などの脳神経や,浅橈骨神経(Kubota et al.1968)の刺激による反射効果が知られている。
本稿では,これらの反射機構のなかから,最近とくに解析のすすめられたものとして,三叉神経を求心枝とし,三叉神経,顔面神経,舌下神経を遠心枝とする顎,顔面および舌の反射に関連する神経機構をとりあげることにしたい。
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