Japanese
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特集 第9回脳のシンポジウム
主題:脳血管性障害
指定討論:脳動脈瘤の治療の最近の傾向について—Microsurgeryのもたらした功績
Operative indications of patients with ruptured intracranial aneurysms
千ケ崎 裕夫
1
Hiroo CHIGASAKI
1
1順天堂大学医学部脳神経外科
1Dept.of Neurosurgery, Juntendo University
pp.1154-1155
発行日 1973年12月10日
Published Date 1973/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903592
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Microsurgical techniqueの利用は脳神経外科領域の手術に画期的な進歩をもたらした。とくに脳血管障害に対する手術への貢献はきわめて大きい。Microsurgeryのmeritは,一つはいままで不可能と思われていた手術を可能にしたということ,この代表的な例は脳血管に対する直接手術,切開,縫合,吻合などの技術であり,もう一つは,いままで肉眼下でも行なわれてきた手術をmicrosurgeryの技術を利用することにより,より安全に,より確実に行なえるようになったということである。したがっていままで一部の名人芸とみなされてきた非常に困難な危険性のある手術が一般に脳神経外科医にひろくしかも間違いなく行なわれるようになった。脳動脈瘤,脳動静脈奇形の手術はこの後者に属すると思われる。この意味において,これらの疾患に対する根本的治療原則は決して質的な改革をもたらしたとは必ずしもいえない。
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