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特集 慢性進行性神経疾患・1
ウイルス
Subacute Sclerosing Panencephalitis—麻疹ウイルスの分離と最近の知見
Subacute sclerosing panencephalitis: Isolation of measles virus and current topics
佐藤 猛
1
,
小口 喜三夫
1
Takeshi SATO
1
,
Kimio OGUCHI
1
1新潟大学脳研究所神経内科
1Department of Neurology, Brain Research Institute, Niigata University
pp.793-803
発行日 1972年10月10日
Published Date 1972/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903430
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I.はじめに
Subacute sclerosing panencephalitis(SSPE)からの麻疹ウイルスの分離は,1968年アメリカのBaublis & Payne1)が初めて成功してから,カナダ,日本など世界各地であいついで同様のウイルス分離が報告された2,3,4,5)。現在,そのウイルスの性状,動物に対する病原性などが,従来の麻疹ウイルスと比較されながら次第に明らかにされつつある。とくに中枢神経系における麻疹ウイルスの持続感染とSSPEの発症機序が興味の中心になっている。
ここではSSPEの,1)臨床と病理,2)麻疹ウイルスの分離とその性状,3)SSPEウイルスの動物の脳内接種成績,4)SSPEと麻疹ワクチンの関係について述べる。
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