Japanese
English
特集 脳の奇形と発生
先天性脳奇形の臨床と病理解剖
Clinical and pathoanatomical aspects of congenital brain malformation
福山 幸夫
1
,
奥山 裕子
1
,
萩島 恭子
1
Yukio FUKUYAMA
1
,
Yuko OKUYAMA
1
,
Kyoko HAGISHIMA
1
1東京女子医科大学小児科学教室
1Department of Pediatrics, Tokyo Women's Medical College
pp.267-274
発行日 1972年4月10日
Published Date 1972/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903376
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Ⅰ.序論
脳の先天奇形は,ここでは生下時に存在する粗大な構造異常と仮に定義しよう。細胞レベル,あるいは分子レベルでの奇形—異常と関与するともいえる精神薄弱,変性疾患といった遺伝病は,ここでは取り扱わない。
新生児・乳児の死亡原因の中で,先天奇形は,未熟出生についで第2位を占めている。この点について大規模な調査をしたMcIntoshら1)のデータによると,上記の事実を確認するほか,各器官別では神経系奇形が第2位の頻度を示し,全出生の1.3%を占めるという。他の研究者2),3)によれば,神経系奇形が臓器別にみれば第1位という成績もある。
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