Japanese
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特集 脳の奇形と発生
水頭症,Arnold-Chiari奇形,Dandy-Walker症候群,Hydroencephalodysplasia,Cephalocele
Problems in the diagnosis and treatment of hydrocephalus, Arnold-Chiari malformation, Dandy-Walker syndrome, hydroencephalodysplasia and cephalocele
佐藤 修
1
,
佐野 圭司
1
Osamu SATO
1
,
Keiji SANO
1
1東京大学医学部脳神経外科教室
1Department of Neurosurgery, Faculty of Medicine, University of Tokyo
pp.275-280
発行日 1972年4月10日
Published Date 1972/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903377
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I.はじめに
外科的治療の対象となる脳の先天奇形は,脳神経外科領域で占める頻度は多くない。しかしながら,これらの先天奇形のほとんどは小児であり,その予後と将来の社会復帰には種々の問題点が残されている。先天奇形の中で最も重要なのは水頭症であり,その治療は脳室心房短絡術の開発により解決されたかにみえた。しかし,この手術の追試の成績から,いくつかの問題点が指摘され,水頭症の治療は,現在なお,議論の多いところとなっている。水頭症と関連の奇形に関しての総説は,すでに佐野22)が報告しているので,そちらにゆずることにして,今回はその後の話題,とくに現在脳神経外科医にとって頭を悩まされる水頭症の治療の問題点を中心に,関連する先天奇形についての現況を紹介したい。
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