Japanese
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特集 第7回脳のシンポジウム
主題—慢性進行性神経疾患の中から
多発性筋炎とウイルス
Polymyositis and virus
佐藤 猛
1
Takeshi SATO
1
1新潟大学脳研究所神経内科
1Department of Neurology, Brain Research Institute, Niigata University
pp.151-159
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903361
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I.はじめに
多発性筋炎の発症機序におけるウイルスの関与には,ウイルスが直接筋線維内に増殖して,一次的に筋炎をおこす場合と,ウイルスによつて破壊された細胞から生じた異種蛋白に対するアレルギー反応によつて二次的に筋炎がおこる場合とが考えられる。
しかし,ウイルス性筋炎の病因として,従来報告されているのはCoxsackieウイルスだけであり,多発性筋炎は一般には膠原病の範疇に入れられている。ここではウイルス感染症の観点に立つて本症を再検討することにより,今まで比較的注意が向けられていなかつた筋炎におけるウイルスの役割をとり上げてみたい。
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