Japanese
English
特集 第7回脳のシンポジウム
主題—グリア細胞
イモリ脳のグリアとニウロンの細胞間連絡
Intercellular communication between neuron and glia in newt
菅野 義信
1
,
松井 洋一郎
1
,
野村 嶬
1
Yoshinobu KANNO
1
,
Yoichiro MATSUI
1
,
Sakashi NOMURA
1
1広島大学歯学部生理学教室
1Dept. of Physiology, Hiroshjma University School of Dentistry
pp.97-100
発行日 1972年2月1日
Published Date 1972/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903354
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イモリ(Triturus pyrrogaster)を用い,ガラス毛細管微小電極と一連の電子装置によりグリア細胞間,グリアーニウロン細胞間の電気的細胞間連絡を調べた。一方0.8%グルタルアルデヒドと2%オスミウム酸による固定,のち脱水後エポン混合剤で包埋した標本を超薄切器により切片を作り,酷酸ウラニウム,酷酸鉛の2重染色を行ない電子顕微鏡で,主として細胞間接触部位を観察し,電気生理学的所見と微細構造を比較検討した。
図1は電顕用切片を脳全体の細胞構築状態を概括するために光顕用標本として0.5%Toluidine blueで染色した切片の顕微鏡写真である。グリアとニウロソの弁別さえ不可能でありいわんやグリアの種類を同定することなど全くできないが細胞体は主として脳表面に存在し,深部には散在することがわかる。微小電極で細胞の電位を取得するためには,むしろ表層をねらうことが適当であると考えさせられる。
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