Japanese
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特集 第6回脳のシンポジウム
主題—日本における神経化学
哺乳動物の中枢神経系に特異的に存在するアミノ酸—プトレアニンについて
Putreanine: An Amino Acid occurring Uniquely in Mammalian Central Nervous System
柿本 泰男
1
,
中嶋 照夫
1
,
公文 明
1
,
松岡 征夫
1
,
今岡 信夫
1
,
谷口 和覧
1
,
赤沢 重則
1
,
佐野 勇
1
,
芝 哲夫
2
Yasuo Kakimoto
1
,
Teruo Nakajima
1
,
Akira Kumon
1
,
Yukio Matsuoka
1
,
Nobuo Imaoka
1
,
Kazumi Taniguchi
1
,
Shigenori Akazawa
1
,
Isamu Sano
1
,
Tetsuo Shiba
2
1大阪大学医学部高次神経研究施設
2大阪大学理学部化学科
1Institute of Higher Nervous Activity, Osaka University Medical School
2Department of Chemistry, Faculty of Science, Osaka University
pp.297-303
発行日 1971年7月15日
Published Date 1971/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1431903235
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中枢神経系の生化学的研究にはいろいろの方法があるが,その構成成分を他の臓器と比較し,中枢神経系の化学的特徴を知ることも一つの方法である。脳あるいは中枢神経系には他の臓器にはほとんど存在しないいくつかの物質の存在することが知られている。Γ-アミノ酪酸とその誘導体,N-アセチルアスパラギン酸などはその例である。これらの物質は脳の抽出物や水解物を単純に濾紙クロマトグラフィーやイオン交換クロマトグラフィーにかけるだけで容易に検出されるものであるが,臓器の抽出物は非常に多種類の化合物をふくむのでクロマトグラムの上では多くの化合物は重なり合うし,さらに微量の化合物は検出されないで見のがされていることも考えられる。
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