特集 農村病院
ソ連邦の病院
軽部 弥生一
1
1厚生省統計調査部
pp.245-250
発行日 1959年4月1日
Published Date 1959/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201491
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ソ連で見て来た病院を説明するようにとのことである。一見しただけではソ連の病院も特別なこともなさそうに見える。外来があつて,収容病棟があつて,薬局があつてと。併しよくよくこれをみると,登録室があつたり,物療関係の施設が多過ぎたり,やたらにポスターや模型が並んでいたり,女医さんが目立つて多かつたりして来る。そして病室では患者がみんな同じ模様のパジヤマを着て,馬鹿馬鹿しく大きな枕で,ベッドは舷々相摩して混み合つているなどと気がつき始める。
しかしソ連の病院はこのような外見よりもその与えられた機能に従つた在り方の方が遙かに興味深い。そしてこの病院の在り方は,ソ連の保健対策に基礎がおかれていること勿論である。それでソ連では保健行政の上で病院がどのような立場にあるのか,そのような形で説明書を書いた方がいいように思う。
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