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匂いの受容は,匂い分子が約1000種類も存在する匂い受容体に結合することから始まる。では,どのようにしてこのようにたくさんの種類の情報から匂いの認識が行われているのであろうか?本稿では,嗅覚の第一次中枢である嗅球がどのような人力を受けるのか,および嗅球内でどのような処理が行われるのかについて最近の知見を紹介する。近年,分子生物学的解析および電気生理学的解析から,嗅上皮から嗅球への基本的投射パターンが明らかになっている。さらに,電気生理学的解析,光学的イメージングの方法により,匂い刺激が嗅球にどのような人力を引き起こすのかの詳細が明らかにされつつある。一方,嗅球内では,僧帽/房飾細胞および抑制性介在ニューロンにより様々な情報処理が行われる。抑制性介在ニューロンを介した側方抑制,および僧帽/房飾細胞の集団的同期発火という点を中心に,嗅球内で匂い情報がどのように修飾,統合されているかについて議論する。
Olfaction begins from the binding of odor molecules with huge variety of odorant receptors. One central question in the olfactory system is how the nervous system can handle information from a large variety of receptors. This review briefly summarizes recent progresses of our knowledge about the principles of the con-nection between the olfactory epithelium and bulb, and how the odor information is processed in the olfactory bulb.
Recent studies with molecular biological and electrophysiological techniques revealed basic principles of the projection patterns of olfactory axons to the olfactory bulb.
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