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大脳基底核疾患において臨床神経学的立場から眼球運動障害に言及されることは少ない。ハンチントン舞踏病やヘミバリスムスでは眼球も不随意運動を起こすかどうかは,おそらくどの教科書にも書かれていないだろう。パーキンソン病でも,眼球運動の障害は手足や体幹の運動障害と比較するとあまり目立たない。しかし,一般に臨床で行われるような眼球運動の検査はきわめて不十分なものであって,眼球の可動範囲を見るか,異常運動を見る以外にはあまり役に立たない。そもそも正常な眼球運動(サッケード:Saccade)は非常に速いので,たとえその速度が半分になってもあまり気づかれることはないであろう。なんらかのかたちで眼球運動を測定することが不可欠である。
実際に,眼球運動を測定する研究は古くから行われており,パーキンソン病やハンチントン病でのサッケードの異常はしばしば報告されてきた(Starr,1967;DeJong,Melvill-Jones,1971;Melvill-Jones,DeJong,1971;Corin et al,1972;Yamazaki,Ishikawa,1972;Shibasaki et al,1979;Teravainen,Calne,1980 a,b;Shimizu et al,1981)。
Physiological studies using animal subjects have revealed the important roles of the basal ganglia in the initiation and suppression of saccadic eye movements. The superior colliculus, a final common path for generation of voluntary saccades, receives sustained inhibition from the substantia nigra pars reticulata, an output of the basal ganglia.
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