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はじめに
成人脳には1010ないし1012の神経細胞が存在すると言われ,そこに含まれる神経細胞の種類も多岐にわたることが知られている。ちなみに神経解剖学的に神経核(Nucleus)として区別される脳部域は150以上にのぼり,これに大脳皮質の約50の領野を加え,各部域ごとに平均5種類の異なった神経細胞が存在するとしてみると,これだけで神経細胞の種類は約103と概算される。神経核,領野の区分は主として神経細胞の密度およびサイズに基づいて定められているので,神経細胞種を区別するより細かな基準―たとえば線維結合の特異性など―を設ければ,この数はゆうに二桁以上増加することが予想される。
神経分化の多様性という点については,非常に単純な構造を持つ動物として知られる線虫C. elegansにおいても状況は同じで,雌雄同体の場合,956の体細胞のうち302を占める神経細胞が,形態的あるいは線維結合上の特徴から118のクラスに分類され,やはり神経細胞の個別性が際立っている。したがって神経細胞の発生・分化の問題を考える時,その多様性がどのような細胞・分子機構によりもたらされるのかという点は,非常に普遍的かつ重要な問題と思われる。
Vertebrate neural development is initiated during gastrulation by the inductive action of the dorsal mesoderm (Spemann's organizer in amphibians) on neighbouring ectoderm, which eventually gives rise to the central nervous system from forebrain to spinal cord of neural tube origin and the peripheral nervous system of neural crest origin. We have reconstituted the neural induction of ectoderm cells ina microculture system derived from dissociated early gastrula cells of Xenopus laevis.
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