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各種の神経ペプチドが,肥満細胞からのヒスタミン遊離反応を惹起することが知られており,アレルギー反応の神経性調節機構という観点からも注目されている。また,肥満細胞は,脱顆粒に伴い,TNF-αやinterleukin-5などのサイトカインを遊離することも知られている。一方,中枢神経系にはhistamine作動性神経以外に多くの肥満細胞が認められ,脳内ヒスタミンの約半分は肥満細胞性ヒスタミンである。しかし,肥満細胞性ヒスタミンの中枢神経系における役割についてはほとんど明らかになっていない。これまで,肥満細胞からのヒスタミン遊離は,免疫やアレルギー反応における重要性から,主として免疫学的側面から検討がなされてきているが,神経系ペプチドによるヒスタミン遊離という事実は,神経系と免疫系の一つの接点として,重要な意味を持つ可能性が高い。
It has been indicated that some neuropeptides, such as substance P, neurotensin, CGRP, somatostatin and VIP, are potent histamine releasers. So far, it is not clear whether or not the histamine release induced by neuropeptides is mediated by their own receptors. However, it becomes evident that the histamine release due to neuropeptides is important in exerting the interactions between neuronal and immunological systems.
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