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はじめに
CTスキャンの登場により,それまでの投射型,つまり2次元面に立体の影を投射する従来のX線診断法とは違い,3次元的な情報をそのまま包含した診断画像が身近に溢れることとなった。本誌における他の論文からもうかがえるように,PET,SPECT,MRIなど新しく登場してきた画像診断法はほとんどが3次元情報を包含している。これによって病変の内部が断面像として詳細に描出されるばかりでなく,同時に画面各点の3次元的な座標が正確に与えられるわけである。ところが,このように3次元座標値が正確に与えられているにもかかわらず,CT画像は脳外科医の頭の中で3次元的に構築され,これが手術の現場で用いられるという,はなはだ定性的かつ主観的な形をとることが多く,CTと手術の術野を直接につなぐ定量的な方法はなかった。唯一,この位置情報を手術にさいし積極的に活用するために考えられたものが,CT誘導型定位脳手術法である1,3,4)。
ところで,定位脳手術という方法自体は既に完成された手法である。機能外科におけるX線写真をベースとした定位脳手術法がそれである。これは頭蓋内の特定の点を3次元的にとらえ,これに向かって定位的に電極などを刺入する方法で,CTスキャンが出現するはるか以前,19世紀後半から開発が行なわれ,1950~1960年代に今日実用化されている装置の多くが開発された7)。
A new CT-stereotactic device (neuronavigator) was developed which translate the operating site into preoperative CT images. We applied this system in various aspects of neurosurgcial procedures to examine its usefulness in neurosurgery.
Methods: The system consists of a 6-joint sensing arm and a 16 or 32-bit personal computer. It projects location of the arm tip onto a corresponding CT slice with a cursor, which guides a surgeon toward the intracranial target during open surgery. The system translates the tip location also into angiogram and echogram, enhancing the ability of navigation.
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