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はじめに
今日の脳神経外科の手術における重要な指標はCTやMRI画像である。病変はCT/MRIで診断され,これに基づいて,手術の計画が練られ,アプローチが決定される。しかし,手術の場では,従来は,これらの計画を術者が3次元感覚を駆使して,手術野に反映させて手術を行っていた。しかし,人間の持つ3次元感覚はそれほど正確ではないため,はっきりとした指標物体のない脳組織内などでは往々にしてオリエンテーションを失うことがあった。一方で,時代は低侵襲手術が厳しく要求され,不必要な脳損傷を避けることが何にもまして重要な課題となっている。このようなことから昨今では,いわゆる“ナビゲーション手術”が多く行われるようになった。これは,著者らが1987年に初めて発表した手法で,コンピュータを駆使して,手術中の操作部位を,CT/MRIの座標に変換して,コンピュータスクリーン上に表示するシステムである。これによって,術者は迷うことなく的確に病巣に到達することができ,手術による不要な侵襲を大幅に逓減することができる。
Neuronavigator is the first commercialized surgical navigation system which was reported in 1987. It translate the site of operation into the CT/MRI coordinates providing a surgeon with proper 3D-orientation during surgery. It serves as a functional guiding system when it is combined with a preoperative functional mapping such as MEG or fMRI. This usage enhances the safety of brain surgery in the realm of brain function.
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