特別企画 はじめてのがん遺伝子パネル検査 特別講義
がんゲノム医療の成果とこれから
山本 昇
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1国立がん研究センター中央病院先端医療科・呼吸器内科・臨床研究支援部門
pp.202-208
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200402
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がんゲノム医療のはじまり
2018年12月、多遺伝子パネル検査として、「OncoGuideTM NCCオンコパネルシステム」(以下、NCCオンコパネル)、および「FoundationOne® CDxがんゲノムプロファイル」が承認されました1,2。日本のがん医療の現場においても、ゲノム医療が本格的にはじまろうとしています。
がんゲノム医療に対する患者の期待は、私たち医療従事者のそれを大きく上回るものと予測されます。しかしながら、あくまで多遺伝子パネル検査は、がんゲノム医療のなかでもツールのひとつに過ぎません。このツールの適正運用こそが、がんゲノム医療・がん薬物療法におけるKeyとなっていきます。本稿では、国立がん研究センター中央病院・研究所(以下、当院・当研究所)が携わった「NCCオンコパネル」の開発のなかで得られた成果と課題について概説します。
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