特集 恐れず恐れよ!骨転移診療 超実践ガイド
Part2 骨転移は誰が、どう診ればよいのか
各職種の役割と現場を変える積極的なかかわり方
薬剤師の立場から
濱谷 佳名子
1
1元大阪国際がんセンター薬局
pp.421
発行日 2018年10月15日
Published Date 2018/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200331
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チーム介入前の課題
当センターの入院患者の薬剤説明は、使用前日に行なっている(依頼があれば随時)。初回説明時は患者も薬剤に対して漠然とした認識しかなく、使用時のイメージができないことが多い。特に骨転移は自覚症状がないにもかかわらず、骨修飾薬の副作用予防のための継続内服が必要となるため、ますます受容されにくい。予防的投与の場合は自覚や認知が必要であり、継続の必要性に関する説明と同意が求められる。本来であれば薬剤使用後に再度訪室し、効果や副作用についての理解度を確認することが理想である。しかし、当センターは曜日担当制で病棟業務を行なっており、業務時間内の再訪が困難な場合もある。もちろん、薬剤師間で患者情報の共有を行なって病室を訪室することもあるが、他職種に比して患者と接する時間が短いため、どうしても距離感を感じてしまう。長い付き合いが必要となる薬剤に関する不安や疑問を本当に話してくれているのか、不安になることも多い。
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