連載 Art of Oncology[9]
覧古考新
大坂 巌
1
1静岡県立静岡がんセンター緩和医療科
pp.370-371
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200312
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私は緩和ケアを専門としているが、oncologyの進歩が日進月歩であることを少しは理解している。そして、緩和ケアもoncologyほどではないが確実な進歩を遂げている。ただ、緩和ケアの場合には薬剤や治療方法の画期的な進歩というよりは、考え方やケアの提供の仕方が変化しており、アップデートといったほうが的確かもしれない。また、最近はがん治療と同時に提供されることを目指してintegrationという言葉も用いられるようになってきた。
がん治療も緩和ケアも多様化しつつある現在、今一度原点に立ち戻ってみることも必要ではないだろうか。本稿では、緩和ケアの原点を探ることで、よりよいがん治療のヒントになりそうなことを述べてみたい。
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