連載 病院でこの言葉は使えませんでした。[5]
「傷跡を見なくちゃいけませんか?」
三好 綾
1
1NPO法人がんサポートかごしま
pp.522-524
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200240
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「魚とも鳥とも乳房なき吾を写して容赦せざる鏡か」
「枯れ花の花輪を編みて胸にかけむ乳房還らざるわれのために」
「葉桜の清く悲しむうつぶせのわれの背中はまだ無傷なり」
歌人・中城ふみ子の歌です。ふみ子は、1954年に31歳でこの世を去りました。歌集『乳房喪失』(短歌新聞社文庫、1992年)のなかで、乳がんで乳房を失った気持ちを多く遺しています。
Copyright © 2017, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.