連載 Evidence “The Classic” Review
《肝がん》進行肝細胞がんに対する標準治療の確立とその後の挫折—Sorafenib in Advanced Hepatocellular Carcinoma:SHARP試験
近藤 俊輔
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1国立研究開発法人国立がん研究センター中央病院肝胆膵内科
pp.318-319
発行日 2017年7月15日
Published Date 2017/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200201
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Summary
SHARP試験は、進行肝細胞がんに対して初めて有効性を示した臨床試験である。ソラフェニブ(商品名:ネクサバール®)はわが国においても標準治療と位置付けられている。ソラフェニブ登場後、進行肝細胞がんに対する一次治療、二次治療、更に周術期治療の各病期における臨床試験が活発化した。しかしながら、その結果は期待されたものではなく、厳しい結果であった。それゆえ、依然として進行肝細胞がんに対する標準治療はソラフェニブと位置付けられている。ようやく、レゴラフェニブとレンバチニブが肝細胞がんに対して使用が待たれる状況となったが、多くの臨床試験の失敗から学ぶ教訓は多い。
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