Feature Topic みえない副作用
症状別「みえない副作用」のアセスメント
認識ギャップでみえない副作用—しびれ(末梢神経障害)
田辺 裕子
1
1虎の門病院臨床腫瘍科
pp.56-59
発行日 2017年2月15日
Published Date 2017/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200156
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化学療法に伴う末梢神経障害の特徴
化学療法に伴う末梢神経障害(以下、しびれ)は、生活の質の低下を招く結果、化学療法の減量・中止につながる副作用であり、治療にあたる医療スタッフは副作用の拾い上げと対策について十分な理解が必要である。
しびれの頻度が高い薬剤は、タキサン系抗がん剤(特にパクリタキセル60〜90%)、プラチナ系抗がん剤(特にオキサリプラチン40〜90%)、ボルテゾミブ40〜90%、サリドマイド30〜90%などである1〜5。必然的にこれらの薬剤の使用の多い、乳がん、大腸がん、胃がん、膵がん、多発性骨髄腫などではしびれの副作用の頻度が高い。
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