連載 レジメンマネジメントの流儀[4]
杏雲堂病院のレジメン
河野 勤
1
,
森 玄
2
1杏雲堂病院腫瘍内科/化学療法部
2練馬光が丘病院医療技術部/薬剤室
pp.618-623
発行日 2016年10月15日
Published Date 2016/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200139
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はじめに
前回は、主に乳がんの診療で使用されるアンスラサイクリン系薬剤とパクリタキセルの2剤に関するレジメンについて17施設の状況を俯瞰したが、今回からは個別の施設を深く掘り下げていく。今回検討するのは、私のレジメンマネジメント発祥の地として思い出深く、また本連載の監修者である河野勤先生の所属先でもある、杏雲堂病院のレジメンである。
杏雲堂病院は東京御茶ノ水にあり、134年の歴史のある、がん診療に力を入れている病院である。国立がんセンターの名誉院長であり、前院長である海老原敏先生の下、渡辺亨先生が非常勤で着任された2009年に腫瘍内科が標榜された。それまでもレジメンを利用して化学療法が行なわれていたが、河野勤先生が常勤として2010年に着任されたことで、本格的なレジメンマネジメントが開始された経緯がある。
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