病院めぐり
三友堂病院外科
川村 博司
1
1三友堂病院外科
pp.352
発行日 2006年3月20日
Published Date 2006/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100391
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当院は,山形県の南部,置賜(おきたま)地方の中心である米沢市にある急性期病院です.開設は明治19年と言いますから,山形県では最も歴史のある病院の1つであると言えます.その歴史を繙いてみると,県内初のX線撮影装置の導入に始まり,県内初のMRI導入,置賜地方唯一の看護学院創設,県内初のリハビリ専門病院の併設,さらに県内2番目で置賜地方唯一の緩和ケア病棟開設など積極的に先進医療を取り入れており,世の中のニーズに対応した医療を伝統的に行ってきています.当院に対する地域住民の期待は大きいものがあります.その地域の期待に応えるために病院機能評価認定を受け,ICT,NSTあるいは緩和ケアチームがアクテイブな活動を展開しており,つねに医療環境を充実させる努力を怠らず,また職員教育にも力を注いでいます.
外科のスタッフは5名ですが,精鋭が揃い,全員が外科学会指導医もしくは専門医です.それぞれ上部消化管,下部消化管,肝・胆・膵,乳腺・内分泌,そして内視鏡外科とサブスペシャリテイーを活かす診療を行っています.この数年,手術部・ICUが充実し,ハイレベルな手術,ハイリスク患者の管理が可能となり,特に悪性腫瘍の手術においては食道癌,肝・胆・膵領域の癌,拡大郭清を伴う胃癌・大腸癌の手術成績の向上が達成されています.一方で,QOLを重視した消化器内視鏡手術や乳癌手術にも力を注いでいます.手術件数は年間約300件で,うち悪性腫瘍手術は約120件(食道3,胃40,大腸40,肝・胆・膵10,乳腺20,甲状腺3,肺2件など),内視鏡手術は約50件(LADG 10件,LAC 5件,LC 30件など)となっています.
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