連載 Evidence “The Classic” Review
《大腸がん》分子標的薬治療の効果をめぐる3つの試験—FIRE-3試験・PEAK試験・CALGB80405試験
堀江 良樹
1
1聖マリアンナ医科大学腫瘍内科
pp.352-353
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1430200092
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Summary
進行再発大腸がんの初回治療に対して抗VEGF抗体薬であるベバシズマブの併用が承認され、次いでRAS遺伝子野生型症例において抗EGFR抗体薬が初回治療でも使用可能となった。しかし、キーレジメンである細胞障害性抗がん剤の初回治療において、特徴あるこの2種類の分子標的薬のうち、どちらを併用すればよいのかを直接比較した臨床試験はなく、現場では大きな臨床疑問となっていた。相次いで報告されたPEAK試験、FIRE-3試験、CALGB80405試験はいずれもこの疑問に応えるはずであったが、結局その結論はもち越されることになった。
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