対談|医のアートを求めて・9
医療×対話—精神医療とは? 患者の心にどうアプローチしたらよいか?
斎藤 環
1,2
,
平島 修
3
SAITO TAMAKI
1,2
1筑波大学
2オープンダイアローグ・ネットワーク・ジャパン(ODNJP)
3徳洲会奄美ブロック総合診療研修センター
pp.833-839
発行日 2024年7月15日
Published Date 2024/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204908
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「患者の話を聞く」という行為は医療行為のスタート地点で、診断・治療の柱でもある。
しかし、現代の医療においては、それが「患者の症状を聞く」になっていないだろうか?
症状のみに注目し、チェックリストを埋めて点数化、あるいはフローチャート化し、診断の箱に入れて治療を組み立てる。このテクニックばかりが強調され、実際の現場では、訴えをうまく表現できない患者、治療そのものが困難な超高齢患者が、こぼれ落ちてはいないか?修練中の医師から、「勉強にならない患者」と軽視されている現状はないだろうか?
今回、「対話を続ける」という考えが柱となったオープンダイアローグという精神療法を日本へ輸入した第一人者である、精神科医の斎藤環氏に、精神医療や患者の心へのアプローチ方法についてお話を伺った。(平島修)
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