特集 知っておくべき!モノクロな薬たち(注:モノクローナル抗体の話ですよ〜)
【第2部 これは知っておきたい!モノクロな薬たち(腫瘍性疾患)】
❹リンパ腫に使用されるモノクローナル抗体—リツキシマブ、オビヌツズマブ、モガムリズマブ、ポラツズマブ べドチン、ブレンツキシマブ べドチン
名藤 佑真
1
,
山口 素子
1
1三重大学大学院医学系研究科 先進血液腫瘍学
キーワード:
悪性リンパ腫
,
抗体薬物複合体
,
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
濾胞性リンパ腫
,
造血器腫瘍診療ガイドライン
Keyword:
悪性リンパ腫
,
抗体薬物複合体
,
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
,
濾胞性リンパ腫
,
造血器腫瘍診療ガイドライン
pp.699-702
発行日 2023年6月15日
Published Date 2023/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204326
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CASE
R-CHOP療法後に再発したびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の1例
患者:70代、男性。2年前に右頸部リンパ節生検により、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)と診断された。R-CHOP(リツキシマブ、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン)療法6コース後のPET-CT検査で代謝的完全奏効を達成し、外来経過観察となっていた。治療後は有害事象として両手指の遠位指節間(DIP)関節より末梢のしびれが残存したが、日常生活に支障はなかった。1カ月前から全身倦怠感があり、左頸部リンパ節腫脹に気づき、定期外受診した。左頸部リンパ節生検により、DLBCL再発と診断された。Pola-BR(ポラツズマブ べドチン、ベンダムスチン、リツキシマブ)療法を開始後、左頸部リンパ節腫脹は軽快傾向となった。今後、末梢神経障害などの有害事象の増悪に注意しながら、Pola-BR療法を計6コース行う予定である。
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