今月の主題 白血病とリンパ腫
診断のすすめ方
モノクローナル抗体によるリンパ腫の分類
佐々木 なおみ
1
,
難波 紘二
2
1呉共済病院・臨床病理科
2広島大学総合科学部
pp.34-38
発行日 1988年1月10日
Published Date 1988/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221472
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1980年代におけるモノクローナル抗体の実用化により,組織切片でのT,Bリンパ球の同定が容易となり,悪性リンパ腫(ML)の免疫学的研究に著しい進歩が認められた1).過去3回のヒトリンパ球の分化抗原に関する国際ワークショップを経て,モノクローナル抗体自体の整理も進んだ.表1に主なモノクローナル抗体のCD(Cluster of Differentiation)番号,抗体名,反応性を示す.現在では,ホルマリン固定,パラフィン切片で染色可能な抗体が市販されており(MT-1,MB-1,UCHL-1など),多少の例外はあるが,日常の検査では有用である.
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