特集 —自信がもてるようになる!—エビデンスに基づく「糖尿病診療」大全—新薬からトピックスまで
【Ⅱ章】基本が大事!ちゃんとできてる?“おさらい”糖尿病診療
❻—2型糖尿病の合併症—神経
水地 智基
1
,
三澤 園子
1
1千葉大学大学院医学研究院 脳神経内科学
キーワード:
糖尿病性多発神経障害
,
簡易診断基準
,
エパルレスタット
,
神経障害性疼痛
,
起立性低血圧
Keyword:
糖尿病性多発神経障害
,
簡易診断基準
,
エパルレスタット
,
神経障害性疼痛
,
起立性低血圧
pp.304-306
発行日 2023年3月15日
Published Date 2023/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429204202
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糖尿病は多彩な神経障害を起こしうるが、主要な病型は「糖尿病性多発神経障害(diabetic polyneuropathy:DPN)」である。細小血管合併症の1つであるDPNは、糖尿病患者の30〜40%にみられ1)、左右対称性かつ長さ依存性に生じ、「遠位対称性感覚運動性多発神経障害」と「自律神経障害」を呈する。発症早期には両足趾・足底の「しびれ感」「疼痛」「異常感覚」が出現し、緩徐に症状が上行する。進行すると「感覚鈍麻」、足内在筋の「萎縮」や「筋力低下」が左右対称性に出現する。自律神経障害としては、「起立性低血圧」「便秘・下痢」「神経因性膀胱」「発汗異常」など、多彩な症候を呈する。
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