特集 —どうせやせない!? やせなきゃいけない??苦手克服!—「肥満」との向き合い方講座
【実践編】忙しい外来でもできる! エビデンスに基づく肥満診療
❹「小児」の肥満問題と具体的なアプローチ
德永 修
1
1国立病院機構南京都病院 小児科
キーワード:
小児肥満
,
発達障害
,
知的障害
,
心理・社会的課題
,
自己肯定感
,
不登校
,
動機づけ
,
遺伝的要因
Keyword:
小児肥満
,
発達障害
,
知的障害
,
心理・社会的課題
,
自己肯定感
,
不登校
,
動機づけ
,
遺伝的要因
pp.845-849
発行日 2022年7月15日
Published Date 2022/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203813
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Case
肥満外来通院後、順調な改善を認めた軽度知的障害・自閉傾向を伴う小児肥満症例
患者:10歳、女児
家族歴:父;若年時より肥満、睡眠時無呼吸症候群にてCPAP治療中
現病歴:軽度知的障害・自閉傾向にて、小学1年生時より特別支援学級に在籍。その後、2年生の頃から肥満傾向が増悪し、5年生時に当院小児肥満外来を受診した。
初診時肥満度は41.6%。これまでも食事療法などを試していたが効果を認めず、母からは「発達特性もあるため、いろいろ言っても効果がないんです」との発言がみられた。シンプルな課題を提示することで本人の意欲を引き出すことを試み、順調に体重は減少。初診から1年後には肥満度6.6%へと改善した。現在(中学2年生)も継続して通院中。陸上競技部に在籍し、肥満度12%を維持している。(図1)
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