特集 消化器診療“虎の巻”—あなたの切実なギモンにズバリ答えます!
【肝胆膵】
Q25 健診で胆囊結石を指摘された。手術の適応とタイミングは?
中原 一有
1
1聖マリアンナ医科大学 消化器・肝臓内科
pp.482-483
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429203119
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健診などで偶発的に発見された無症状の胆囊結石には治療適応はないが、充満結石などで胆囊壁の評価が困難な場合や癌の疑いがある胆囊壁肥厚を認める場合には、無症状であっても手術を考慮すべきである1)。また、胆囊結石に伴う症状(胆石発作)を頻回に認める場合や急性胆囊炎合併例は、手術適応となる。手術のタイミングは、急性胆囊炎合併例は耐術可能であれば早期(可能であれば72時間以内、遅くとも1週間以内)の腹腔鏡下胆囊摘出術(laparoscopic cholecystectomy : Lap-C)が推奨されているが2)、胆石発作と考えられる症例では、症状の原因となりうるその他の疾患を除外した後に、待機的手術を考慮する。
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