特集 その倦怠感、単なる「疲れ」じゃないですよ!—筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群とミミック
【Ⅰ章】
ME/CFSを極める!—“病像”をつかむ
ME/CFSの治療・マネジメント
沼田 健裕
1,2
1国立病院機構 米沢病院 内科・慢性疲労外来
2東北大学病院 総合診療科・漢方内科
キーワード:
生物・心理・社会モデル
,
少陽病
,
小柴胡湯
,
柴胡剤
,
瞑眩
,
好転反応
,
非薬物療法および療養
Keyword:
生物・心理・社会モデル
,
少陽病
,
小柴胡湯
,
柴胡剤
,
瞑眩
,
好転反応
,
非薬物療法および療養
pp.824-829
発行日 2020年7月15日
Published Date 2020/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429202690
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Case
患者:40代、女性。看護師。
主訴:全身性の倦怠感・疼痛、頭痛、微熱、睡眠障害
既往歴:X-2年4月にサイトメガロウイルス肝炎(入院治療で軽快)
現病歴:同年6月頃から、全身の倦怠感・関節痛・筋肉痛・脱力などの症状が出現。多発脊髄神経根炎が疑われ、9月に「ステロイドパルス療法」を受けるも軽快せず。業務負担を軽減し勤務継続するも、X年9月には2週間休職(performance status:6。p.813)。「鎮痛薬」「ビタミンC」「補中益気湯」の投与を受けるも病状は一進一退、11月に当院初診。
診療経過:漢方的に「少陽病」と診断し、「小柴胡湯」で治療を開始。日中の眠気が強くなり、12月中旬から1カ月半の休職を指示。休職明けには諸症状緩和され、時短勤務1カ月のあとにフルタイム勤務に復帰した。
Copyright © 2020, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.