Japanese
English
特集 身体症状症の病態と治療—器質因がはっきりしない身体症状をどう扱うか?
身体症状症の連携・集学的治療—慢性痛診療の場合
Coordinated and Multidisciplinary Treatment of Patients with Somatic Symptom Disorders:The Case of Interdisciplinary Chronic Pain Management
杉浦 健之
1
,
太田 晴子
1
,
藤澤 瞳
1
,
酒井 美枝
1
,
近藤 真前
1
Takeshi Sugiura
1
,
Haruko Ota
1
,
Hitomi Fujisawa
1
,
Mie Sakai
1
,
Masaki Kondo
1
1名古屋市立大学病院いたみセンター
1Nagoya City University Hospital Pain Center, Nagoya, Japan
キーワード:
生物・心理・社会モデル
,
bio-psycho-social model
,
学際的痛み診療
,
interdisciplinary pain management
,
多職種連携
,
multidisciplinary collaboration
,
痛み診療ネットワーク
,
chronic pain care networks
Keyword:
生物・心理・社会モデル
,
bio-psycho-social model
,
学際的痛み診療
,
interdisciplinary pain management
,
多職種連携
,
multidisciplinary collaboration
,
痛み診療ネットワーク
,
chronic pain care networks
pp.1641-1649
発行日 2020年12月15日
Published Date 2020/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206241
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抄録 慢性痛では,痛みに対する破局的な思考や過度の疼痛行動により,さまざまな生活障害を来す。本邦では2,000万人以上の国民が慢性痛を抱えており,多くの人的・物的医療資源が投入されているにもかかわらず,残念ながら患者の満足度が得られることは少ない。しかし,慢性の痛み対策に関する行政からのサポートもあり,慢性痛に対する理解は徐々に深まってきている。そして,集学的なチームで取り組むことにより,生物・心理・社会的要因が複雑に絡み合った病態への対応が可能であることが明らかになってきた。効率的な慢性痛診療を行うためには,地域リソースの活用を通じた多施設連携も有用である。慢性痛とオーバーラップすることがあるSSDの診療にも,慢性痛診療における集学的診療や多職種連携を活用できるのではないかと考える。
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